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2011/03/08
インクの分子で、世界最小・磁気センサーの開発に成功!
―山田豊和特任准教授―

本学大学院融合科学研究科ナノサイエンス専攻の山田豊和特任准教授を中心とした国際共同研究チーム(日本・ドイツ・フランス)は、インクに含まれる分子を用いて、1 ナノメートル(十億分の一メートル)の大きさの、世界最小の磁気センサーの開発に世界で初めて成功し、また、磁気センサーの感度が10倍増幅することも発見しました。
磁気センサーとは、端的に言えば、磁石のN極S極の方向を知るためのものです。例えば、パソコンに装着されているハードディスクには小さな磁石が数多く並んだものが入っていますが、実際には,これらの小さな磁石1つ1つのN極S極の方向を用いて、すべての情報が記録されています。その情報を取り出すためには、この磁石1つ1つの向きを高速で読み取ることが必要となりますが、その際に、磁気センサーが活躍しています。
より小さな磁石使えば、より小さなパソコンを開発でき、省エネ化がより一層進展します。現在、世界中のパソコン関連機器を扱う企業がより小さな磁石の開発を進めていますが、この様な、小さな磁石の方向を知る手段として、より小さな磁気センサーの開発が必要不可欠となってきます。
これまで、磁気センサーは、無機物(金属、レアアース、絶縁物など)から作られてきました。また、これまでの研究では、数十ナノメートルの磁気センサーの開発が進められてきました。 しかし、山田特任准教授らの研究チームは、これまで使用されてきた無機物質と異なる、有機分子に注目しました。有機分子は、近年、有機EL、有機ディスプレー、太陽光電池など、あらゆる産業面において、次世代を担う新たな材料として注目を集めているもので、その特徴は、安価であり、レアアースなどを必要とせず、柔軟性に富んでいることがあげられます。
山田特任准教授らの研究チームは、今回、インクなどに広く使用され、我々の身近にあるフタロシアニン有機分子いた世界最小の磁気センサーの開発に成功しました。さらに無機物質のみで作成した磁気センサーに比べ、磁気センサーの感度が10倍上昇することも分かりました。本研究成果により、パソコンを始めとする情報機器の情報読み取りのための磁気センサー小型センサーの小型化が可能となり、コンパクト・高感度・省エネなパソコンの開発が強く期待できます。

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